(4)達弥西心のわかりやすい話「経営」

達弥西心のわかりやすい話「経営」

2009年07月

●発信受信往復循環螺旋上昇の法則 - HMU 達弥西心

どんな人間関係もセールスも事業経営も、こちらから発信しないと始まりません。声をかける。思いをかける。こころをかける。電話をかける。手紙をかく。

たとえ反応がなくても、とにかく発信し続けるのです。待っていては駄目です。

10本の発信に対して返ってくるのは1本くらいの割合と心得て、わずか一割の受信を大切にするのです。その1本の受信には、誠心誠意をこめて返信するのです。
発信受信の経過を経て、往復という運動が始まります。この段階で人間関係もセールスも交渉ごとも一応成立します。逆にいうと、この往復運動まで進まないと、何ごとも成就しません。


他に与える人だけが、他から与えれるという宇宙の法則があります。

人間関係もセールス活動も事業経営も、たいていこの往復運動ができあがって成約すると、とたんに完了だと錯覚します。これでは何度発信し受信しても、往復運動をつくりあげても、また新しい働きかけをしていかない限り、プツリプツリと切れてしまいます。一所懸命やっているのに、なかなかセールス活動がうまくいかない、人間関係もなかなか広がらないという悩みのほとんどが、この往復運動の段階で努力をおこたってしまった結果です。


発信受信往復のつづきは、循環螺旋上昇です。

与えることで始まった往復運動が、まわるという循環運動に転換したとき、永続的な運動に変わっていきます。動き始めたものはやがてまわり始めるというのが宇宙の法則です。さらに、いったんまわり始めたら止まらなくなるという宇宙の法則があります。止まっているものは、いつまでも止まり続けようとします。しかし、いったん動き始めたものはいつまでも動き続けようとします。慣性の法則という宇宙の法則です。

往復をくり返してきた運動は次々に横の第三者へと拡がり、拡がった先で次々に往復運動を始め、連鎖的に横へと波及していきます。あるとき突然、意外なところから自分のところへ戻ってきて、はじめて輪がつながったことを知るとともに、大きな循環運動が形成されるのです。

いくつもの循環運動を形成しながら、それらは今度は横への拡がりではなく、上への拡がりを志向し始めます。うず巻きのようにグルグルとまわりながら、上へ向かう螺旋運動を始めるのです。

一度螺旋運動を始めると、今度はどんどん上昇していきます。同じ場所にいながら、今まで出会ったことのない、次元の違う人達に次々に出会うことができるようになります。


循環の段階で、グルリとまわって自分のところへ戻ってきたとき、自分を紹介してくれる人たちがいたのだという事実に気付いて、ことのほか感激するでしょう。

往復運動が横へ横へと拡がっている段階では何も見えません。何も分かりません。しかし、自分を紹介してくれる人たちがきっといるはずだと信じて、相手のことを自分の知り合いに次々に紹介してあげるのです。

自分を紹介してほしいという、求める循環運動ではなく、その逆まわりの、相手を紹介したいという与える循環運動を、自分自身が起こすのです。

紹介するといっても、何も特別なことをするのではありません。自分の感じた印象を、感激したり感動したりしたエピソードを添えて、素直に話してあげればよいのです。そして、いつまでもその人と引き合わせますよと付け加えて伝えることです。

素晴らしい人はどんどん紹介してあげることです。いくら話してあげても紹介してあげても、自分の感激や感動、喜びや悲しみ、人脈が減るわけではありません。マイナスになることは何ひとつとしてありません。むしろ、自分の感激感動、喜びや楽しみは倍加されるはずです。


HMU 達弥西心

●未来の種まき - HMU 達弥西心

時間は、現在の時間、過去の時間、未来の時間の三種類ある。

仕事は未来の時間の中に含まれている。

今月実績が上がらないと嘆いている人は、いくら待っていても上がらない。何に祈っても上がらない。種まきしていない畑に、芽は出ない。実らない。今月の畑で収穫するには、来月の畑に種をまく。

見込み客が3人しかいないのに、5件は売れない。5件しかクロージングしていないのに、8件は売れない。

仕掛けは、未来の時間の中に放り込むようにするもの。


HMU 達弥西心

●作業と仕事 - HMU 達弥西心

その人が仕事ができるか、できないかは、先のことが描けるか描けないかにかかっている。

私は「作業」と「仕事」は別物だと考えている。作業は目の前のことをただこなせば進んでいく。しかし仕事となると、そうはいかない。この作業が次にどうつながっていくか、つながることで連動して、どこがどのように動くか、その先にどんな成果が見込めるか、その成果は投資に対して充分なものであるか、それら全般にわたって、はっきりと描けていなければならない。

この「描く」ことこそ、経営者の本分である。人生経営も同様である。


そして成果あるいは実績こそが、仕事の目的である。仕事のできる人は、実績の出せる人である。

たとえば自転車に乗って遠くまで行くには、ペダルをこぐ作業は、べダルの周りの大きな歯車を動かし、それに巻きつくチェインを動かし、後輪の車輪を動かして前へと進むのだ。

一つひとつの作業が、確実に連動して効率よく動いている。


しかし、これはあくまで基本の仕事である。この仕事にハンドル操作、ブレーキ操作、交通ルールの知識などが加わる。すべて微妙にうまく連動している。この全般の動きが、「仕事」というものである。

この全般の仕事を鮮やかに描いているか。その一つひとつの作業の連動を、順序通りに、あるいは同時進行して、詳細にわたって、手に取るように描けているか。それこそが仕事をやっている自分自身への問いかけである。


一つの仕事の指示を単なる作業としかとらえることのできない人は、仕事ができない。自分の作業が終わったらそれでおしまいにしてしまう。

その作業は必ず連動しているのだから、流れ出した水の流れを追いかけるように、次へとうまく連動していくように自ら手を打たなければ、全体の仕事にならないし、成果も望めない。

水はもっとも低いところまで流れ着くと落ち着く。仕事の完了である。ここまで見届けなくてはならない。

先を見通すトレーニング、つながりを描くトレーニング、それに手を打つトレーニングを。


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