たとえ反応がなくても、とにかく発信し続けるのです。待っていては駄目です。
10本の発信に対して返ってくるのは1本くらいの割合と心得て、わずか一割の受信を大切にするのです。その1本の受信には、誠心誠意をこめて返信するのです。
発信受信の経過を経て、往復という運動が始まります。この段階で人間関係もセールスも交渉ごとも一応成立します。逆にいうと、この往復運動まで進まないと、何ごとも成就しません。
他に与える人だけが、他から与えれるという宇宙の法則があります。
人間関係もセールス活動も事業経営も、たいていこの往復運動ができあがって成約すると、とたんに完了だと錯覚します。これでは何度発信し受信しても、往復運動をつくりあげても、また新しい働きかけをしていかない限り、プツリプツリと切れてしまいます。一所懸命やっているのに、なかなかセールス活動がうまくいかない、人間関係もなかなか広がらないという悩みのほとんどが、この往復運動の段階で努力をおこたってしまった結果です。
発信受信往復のつづきは、循環螺旋上昇です。
与えることで始まった往復運動が、まわるという循環運動に転換したとき、永続的な運動に変わっていきます。動き始めたものはやがてまわり始めるというのが宇宙の法則です。さらに、いったんまわり始めたら止まらなくなるという宇宙の法則があります。止まっているものは、いつまでも止まり続けようとします。しかし、いったん動き始めたものはいつまでも動き続けようとします。慣性の法則という宇宙の法則です。
往復をくり返してきた運動は次々に横の第三者へと拡がり、拡がった先で次々に往復運動を始め、連鎖的に横へと波及していきます。あるとき突然、意外なところから自分のところへ戻ってきて、はじめて輪がつながったことを知るとともに、大きな循環運動が形成されるのです。
いくつもの循環運動を形成しながら、それらは今度は横への拡がりではなく、上への拡がりを志向し始めます。うず巻きのようにグルグルとまわりながら、上へ向かう螺旋運動を始めるのです。
一度螺旋運動を始めると、今度はどんどん上昇していきます。同じ場所にいながら、今まで出会ったことのない、次元の違う人達に次々に出会うことができるようになります。
循環の段階で、グルリとまわって自分のところへ戻ってきたとき、自分を紹介してくれる人たちがいたのだという事実に気付いて、ことのほか感激するでしょう。
往復運動が横へ横へと拡がっている段階では何も見えません。何も分かりません。しかし、自分を紹介してくれる人たちがきっといるはずだと信じて、相手のことを自分の知り合いに次々に紹介してあげるのです。
自分を紹介してほしいという、求める循環運動ではなく、その逆まわりの、相手を紹介したいという与える循環運動を、自分自身が起こすのです。
紹介するといっても、何も特別なことをするのではありません。自分の感じた印象を、感激したり感動したりしたエピソードを添えて、素直に話してあげればよいのです。そして、いつまでもその人と引き合わせますよと付け加えて伝えることです。
素晴らしい人はどんどん紹介してあげることです。いくら話してあげても紹介してあげても、自分の感激や感動、喜びや悲しみ、人脈が減るわけではありません。マイナスになることは何ひとつとしてありません。むしろ、自分の感激感動、喜びや楽しみは倍加されるはずです。
HMU 達弥西心