(4)達弥西心のわかりやすい話「経営」

達弥西心のわかりやすい話「経営」

2010年03月

●そもそもこの世になぜお金は存在しているのか(46/46) - HMU 達弥西心

きれいごとを言う人は「お金に執着していちゃあ、こころなんて磨けないよ」と言いますが、そのお金というモノをしっかり集めてみないと、その手放すという実践ができないのです。こころを磨く実践ができないということです。だから十分集めてください。集めた分だけ、たくさん集めた分だけ今度手放すときは、のたうち回りますよ、ということも分かったうえで集めなくてはならないということです。集めて最後に手放すということ、ゲームみたいに「はあ、ゲームおしまい」と手放すことができれば、それは楽だと思いますが。集めて持ったら自分のモノという感覚を持ってしまうから、たいへんなのです。

●そもそもこの世になぜお金は存在しているのか(45/46) - HMU 達弥西心

ですから放り出すには、あらかじめそれを持っていなければならないのです。持っているモノを放り出してみて、はじめて放り出したということになるのです。放り出すという実践、最期のそのことをやっていくためには、あらかじめ集めないといけないのです。だから集めることについては、何も否定されていないのです。

●そもそもこの世になぜお金は存在しているのか(44/46) - HMU 達弥西心

これは昔お坊さんから聞いた話ですが、辻に立って托鉢をしますね。それが千円でも二千円でも入った時は夜眠れないということでした。野宿するのに、二千円でも持っていると盗られるんじゃないかと思っちゃうということです。全然何も入らなかったときは、ぐっすり眠れるそうです。誰も盗る人がないと思うからです。でも二千円でも入ってくると、「盗られちゃかなわん」みたいな感じで思うそうです。

●そもそもこの世になぜお金は存在しているのか(43/46) - HMU 達弥西心

それから最期に放り出す、手放すという話をしています。矛盾の最後の説明ですが、放り出すということをするには、あらかじめそれを持っていなくてはならないのです。つまり「お金を放りだすんだ」と言っていますが、持っていない人は放り出す必要はないのです。

●そもそもこの世になぜお金は存在しているのか(42/46) - HMU 達弥西心

それを全然考えずにドーッと集めてしまった、全部遣っちゃった、崩壊しちゃったという形にはしない方がいいのです。したら駄目です。最初から矛盾しているということをわかっていないと。

我々もお金は薬になるかと思えば毒にもなるものだということを分かったうえで持たされているのだということです。

●そもそもこの世になぜお金は存在しているのか(41/46) - HMU 達弥西心

お金を精一杯集める、そして精いっぱい放すという矛盾を考えて生きていくということです。

放すことが前提なのですから、これ以上のモノを持っていたらかえって悩んでしまうというラインがそれぞれにあるのですから、自分の器はこれくらいのものということが分かったうえで集めるのはいいのです。

●そもそもこの世になぜお金は存在しているのか(40/46) - HMU 達弥西心

あるいは、そういうことを考えずに、「何となく、何となく」という形ではっきりさせないままということもあります。が、どちらも選ばないといけないのです。どちらも敢えて選ばなきゃいけないのです。

ということは、矛盾していることを十分認めることです。死んでいく命を持っていること自体が矛盾しているのですから、そもそも我々は矛盾した存在なのだと認めていくことです。

●そもそもこの世になぜお金は存在しているのか(39/46) - HMU 達弥西心

だから両方同時にやるということを納得しないかぎり、この矛盾というのはあるのです。

矛盾があるから片方を選ぼうとするのです。片方を否定することによって、片方を残そうとするのです。つまり、私はこころを磨く道を選んでしまったのだから、お金に縁がないのは当然だとか、お金がなければ他のことはできやしないよと、片方を否定することで、片方を肯定しようとするのです。

●そもそもこの世になぜお金は存在しているのか(38/46) - HMU 達弥西心

『たとえば、私はこころを磨くことを選んだのだからお金には縁がない、とか、あの人みたいに恥も外聞もかなぐり捨ててまでお金を稼ごうとは思わない、とか、先立つものはお金だ、お金を稼ぐことができなければ何一つできやしない、ましてやこころを磨くなんて、とか、経済基盤をしっかり固めること、それからこころを磨くことだ、とか、一方を否定してみることで、自分のやろうとすることをそれとなく確かめています。しかし、否定したもう一方にも、未練をたっぷり持っていたりするのです。』ということです。

●そもそもこの世になぜお金は存在しているのか(37/46) - HMU 達弥西心

第一の道も、第二の道も、私たちがこの世を生きていく上では、否応なしに突き付けられる分かれ道です。どちらも大切な道です。どちらも必要な道です。しかしどちらも同時に選ぶことができない道でもあります。』ここが大事なのです。
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